ソフトウェアエンジニア・起業家の中島聡氏が、自身の経験をもとに「仕事が終わらない原因」を解き明かす。そして忙しさから解放され、仕事の結果を残す時間の使い方「ロケットスタート時間術」を紹介する一冊。
・仕事を効率的に進めるための時間管理術を知りたい
・仕事に追われず、副業や趣味などの時間を確保したい
このような方におすすめの書籍です。
書籍の情報
書名:
なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である
著者:
中島 聡
出版社:
文響社
発売日:
2016/6/1
ページ数:
190ページ
目次:(※開閉ボタンクリックで目次が表示されます)
もくじ
1 なぜ、あなたの仕事は終わらないのか
「終わらない仕事」は、こうなっている
なぜあの天才は、トップグループから脱落したのか
応用問題が終わらないと、テストは終わらない
最初に頑張るアメリカ人、最後に頑張る日本人
「なるはや」をやめれば緊張感が生まれる
「余裕を持っておけばよかった」の経済学
結局、なぜあなたの仕事は終わらないのか
それでも、あなたの仕事は終わる
2 時間を制する者は、世界を制す
その仕事は、本当に間に合うのか?
スマホアプリがアップデートを繰り返す理由
3500個のバグがあっても、世界は変わる
すべての仕事は、必ずやり直しになる
石膏像を彫るとき、「眉毛」から始める人はいない
待ち合わせ 30 分前に、スタバでコーヒーを飲め
花さえ用意できれば、裏で昼寝してもいい
ルーがなくてもカレーは作れる
「出勤前の服選び」で疲れてどうする
ビル・ゲイツの意思決定は光速
現在の「右クリック」の概念は、こうして生まれた
時間を制する者は、世界を制す
3 「ロケットスタート時間術」はこうして生み出された
何としても宿題を終わらせて海に行きたかった
予習は、最強の時短になる
本当は受験勉強さえ効率化できる
タイムマシンを作るのに漢字は要らない
余った時間で、好きなことに打ち込む
嫌なことをやりたくなければ効率化するしかない
言葉で説明できなければ、先に形にしてしまえ
「まず作ってみる」が、未来を変える
企画を早く形にした者がチャンスをつかめる
インターネットという概念に熱狂する
誰もが、この時間術を使えるようにするために
4 今すぐ実践 ロケットスタート時間術
100人に1人もできない「あること」とは?
「ラストスパート志向」が諸悪の根源
まずは「締め切りは絶対に守るもの」と考える
スタートダッシュで一気に作る
見積もるには、とにかくやってみることだ
徹夜は仕事がノッているときにしろ
仕事は最速で終わらせてはいけない
集中力の秘密は「 界 王 拳」
界王拳を使ってメールを返す必要があるか?
どこまでも2:8の法則で仕事をする
最強の昼寝は「 18 分」
午後は気楽に「流し」で働く
朝が最強である3つの理由
結局、ロケットスタート時間術とは何なのか
5 ロケットスタート時間術を自分のものに
長期の仕事は縦に切る
「並行して進む仕事」は1日を横に切る
大きな仕事と小さな仕事が並行している場合
それでもうまくいかなかったら
あなたの仕事は規則を守ることではない
ほかの人の仕事が遅れたら「モックアップ」を作る
結局、まず仕事が来たら
6 時間を制する者は、人生を制す
目的があれば、勉強はたやすい
崖を飛び降りながら飛行機を組み立てろ
勉強しなくても英語を話せるようになる方法
集中しなきゃいけない仕事なんかするな
何を基準に「自分に適した職」を選ぶべきか
運だけではない「姿勢」の重要性
やりたいことには思い切って飛び込む
冴えたアイデアを生む思考とは
今の環境で夢に近づく方法
やりたいことが見つからないなら先人に聞く
MBAで学べることより大切な、たった一つのこと
時間を制する者は、人生を制す
結局、本書の真の目的とは何か
あなたが寝る前にやるべきこと
あとがき
書籍の紹介
本書は、仕事に追われず余裕のある生活を送りたい人に向けて、米マイクロソフト本社でWindows95のチーフアーキテクトを務めた日本人、中島聡氏が自身の実体験を元に、「好きなことに思いっきり向き合う」ための時間術を紹介する書籍です。
全体の流れとして、まず「なぜあなたの仕事が終わらないのか?」を解き明かし、読者自身もその要因を振り返ります。次に著者の提唱する時間管理法「ロケットスタート時間術」の効果、そしてこの時間術が生まれた背景の紹介。最後に、時間術の取り入れ方などのノウハウが実践形式で公開されています。
私たちは日々、常に何かしらの締め切りに対して仕事をしています。その中で仕事が終わらない場面に直面した経験のある人も少なくないでしょう。
仕事が終わらない理由として様々な要因が考えられますが、著者は主に「安請け合いしてしまうこと」「ギリギリまでやらないこと」「計画の見積もりをしない」の3点を挙げています。
ただしより根本的な問題として、次のように、締め切りという言葉への誤った考え方があることを指摘しています。
・見積もりはあくまで見積もりでしかない。予定どおりに仕事が進むとは限らない
・締め切り目前に、徹夜でも何でもして頑張ることが大切
・それでもどうしても締め切りに間に合わなかった場合は、その段階でスケジュールを変更してもらうしかない
何より大切なことは、スケジューリングの段階から「締め切りは絶対に守るもの」という前提で臨むことです。
すると予定を立てる段階から、次のような真剣なやり方をとらざるを得なくなるはずです。
・すべての仕事をスタートダッシュでこなして、絶対に終えられる納期を導き出す
・最初の2割の期間を「見積もり期間」としてもらい、実際には、仕事量の8割を終える
・最初の2割の期間で8割の仕事ができなかったら(ほぼ完成まで持っていけなかった場合)、これを「危機的な状況」と認識して期限を延ばしてもらう
・「仮眠を取る」と「マルチタスクをやめる」で、仕事の効率を上げる
これこそが「ロケットスタート時間術」と筆者が提唱する時間管理法です。
ラストスパート思考こそ諸悪の根源です。このことを絶対に忘れずに、本書で紹介される時間術を活用し、余裕のある生活を送りましょう。
ピックアップ(書籍から抜粋)
すべての仕事は必ずやり直しになります。 最初の狙いどおりに行くほうがまれなのです。スマホのアプリもWindows95も、あなたの明日のプレゼン資料もそうです。どうせやり直しになるのだから細かいことはおいておき、まず全体像を描いてしまったほうがいいのです。これがつまりプロトタイプを作るということになります。
すべての仕事は必ずやり直しになる、くらいの覚悟が必要です。荒削りでもいいから早く全体像を見えるようにして、細かいことは後で直せばいいのです。
多くの人が、「最初はのんびりしていても、最後に頑張ればなんとかなる」という根本的な誤ちを改めるところから始めないといけません。 ラストスパート志向の一番の欠点は、最後の最後までそのタスクの本当の難易度がわからないという点にあります。どんな仕事でも、やってみないとわからない部分が必ずあるのです。
仕事の提出を前倒すのではありません。取り掛かりの時期をこそ前倒すのです。
とにかく最初の2日間に8割終わらせることを目標にロケットスタートを切ります。私は大体、この期間にソフトウェアの大まかな設計を作り上げます。企画書を書いている人は、この期間に企画書の大枠を書き上げます。マーケティングプランの構築をしている人は、そのプラン全体の構築を行います。作曲やライティングをしている人は、枝葉を気にせず一気に最後まで書き上げます。 考えてから手を動かすのではなく、手を動かしながら考えるのです。
ラストスパートこそ諸悪の根源です。このことを絶対に忘れないでください。
時間の使い方が変わると、仕事だけでなくあなたの人生のいろいろなところが変わっていきます。 なぜなら時間とは仕事のためだけにあるものではないからです。
集中力は、好きだからこそ自然に出てくるもので、好きでもないものに対して無理やり絞り出すものではないのです。
「無理だ」という人の多くがじつは、そのことについて実際にはほとんど何も調べてもいないし、考えてもいない人だということを、強く心に刻み込んでください。
人生を変えるには覚悟が必要です。 あなたが今日から実践すべきこと、それは夜寝る前に、明日やることのタスクリストを作ることです。これをやらなければいけないのは「絶対」です。
実践ポイント
・最初の2割の期間を「見積もり期間」として貰い、実際には、仕事量の8割を終える
・最初の2割りの期間で8割の仕事ができなかったら、期限を延ばして貰う
・「仮眠を取る」と「マルチタスクをやめる」で、仕事の効率を上げる
おすすめの読書法
みなさんが読書をするときは、紙の本と電子書籍どちらを使っていますか?
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最後までご覧いただきありがとうございました。