読書生活を紙の本からKindleに変えて約1年が経ちました。当初は「電子端末は快適なんて言うけれど、実際どうなんだろう?」と感じていましたが、今では本当に買って良かったと思っています。
この記事では、Kindleを使う中で感じた良かった点と残念な点を紹介します。
特に以下のような悩みをお持ちの方は、本記事が解決の一助となれば嬉しいです。
・Kindle端末にも種類があるが、どれを選べば良いか知りたい。
Kindle端末の種類と比較
Kindle端末には、主に「Kindle」「Kindle Paperwhite」「Kindle Oasis」の3種類があります。(厳密には「キッズモデル」もありますが、本記事では対象外としています。)
Kindle | Kindle Paperwhite | Kindle Oasis | |
---|---|---|---|
価格 | ¥8,980〜 | ¥13,980〜 | ¥29,980〜 |
ディスプレイサイズ | 6インチ | 6インチ | 7インチ |
容量 | 価格 | 8GB・32GB | 8GB・32GB |
解像度 | 167ppi | 300ppi | 300ppi |
フロントライト | LED 4個 | LED 5個 | LED 12個 |
数週間持続バッテリー | ✔︎ | ✔︎ | ✔︎ |
防水機能 | − | ✔︎ | ✔︎ |
ページ送り | タッチスクリーン | タッチスクリーン | タッチスクリーン、ページ送りボタン |
カラー | ブラック、ホワイト | ブラック、トワイライトブルー、プラム、セージ | ブラック |
接続 | Wi-Fi | wifi またはwifi + 無料4G(ブラックのみ) | wifi またはwifi + 無料4G |
こちらは、主な機能に絞った比較表になります。
やはりまず最初に感じるのは「値段」の違いですね。値段ゆえにそれぞれ実装されている機能が異なり、上位機種になるほど機能が充実していきます。
それではそれぞれの特徴を、ひとつずつ見ていきましょう。
・Kindle
Kindleは3つの中では唯一1万円を切る、その安さが魅力的なモデルです。
ただし安さゆえに、機能性は上位モデルと比べ劣ります。
解像度の低さも気になる点ですが、特にお風呂に入りながら本を読みたい人にとっては、「防水機能がないこと」が1番の痛手でしょうか。
容量は他モデルと違い「8GB」の一択ですが、8GBあれば十分です。(※理由は後述:容量について)
※ちなみに以前は容量が「4GB」のみでしたが、2020年5月19日に、価格は据え置きで現在の「8GB」に改良されています。
機能性はあまり気にせず、とにかく安さ重視の方は「Kindle」で良いかと思います。(とはいえ私個人の意見としては、5,000円程高いですが「kindle Paperwhite」を選ぶことをオススメします。)
・Kindle PaperWhite
Kindle Paperwhiteは、Kindleと比べて、以下特徴があります。
・容量が8GBに加え、32GBも用意
・解像度が約130ppi向上
・防水機能が追
・カラーが豊富
・WiFiに加え、無料4Gも対応
防水機能が実装されていることは嬉しいですね。
また外出時、WiFiがない環境でも書籍をダウンロードしたい方にとっては、「4G対応」もメリットかと思います。
そしてカラーの充実さも見逃せない点でしょう。
トワイライトブルー、プラム、セージともに、落ち着いた色合いで素敵です。
・Kindle Oasis
Kindle Oasisは、Kindle Paperwhiteと比べて以下特徴があります。
・7インチの大画面ディスプレイ
・色調調節ライト追加
・明るさ自動調節機能追加
・人間工学的デザイン採用
・自動画面回転機能追加
・ページ送りボタン追加
他モデルにはない多くの機能を実装しています。
中でもKindle Paperwhiteを使用していると「ページ送りボタン追加」は魅力的に感じます。
なぜならKindle Paperwhite以下モデルは、ディスプレイの左右の端をタッチしてページをめくるのですが、ページをめくるたびに画面をタッチする動作が生じます。
ただしKindle Oasisでは、端末を持った片方の手の親指の上に、ページめくりボタンが配置されていますので、片手で快適に操作できるようにデザインされています。
とはいえ他モデルと比べて値段は高額ですので、このような追加機能をどう捉えるかは人それぞれで変わる部分かと思います。
おすすめは「Kindle Paperwhite」
私個人としては、この中で一番のおすすめは「Kindle Paperwhite」です。
特に重視する点が、最低限以下で問題ないと思っている方は、迷わずこのモデルを選択して良いと思います。
・文庫本くらいのサイズ感が良い
・お風呂に入りながら読みたい
・多くの本を保存したい
・通知を気にせず読書したい
・快適な読書はしたいけど、予算はできるだけ抑えたい
私は当初、この条件のみを重視して購入に至りました。
ただし「Kindle Paperwhite」を使っていくなかで、ここは魅力的だなぁ、またはここは少し使いづらいな..などと感じた点がありました。
そこで次に、約1年「Kindle Paperwhite」を使う中で、つまり紙の本ではなく電子書籍の読書生活に切り替えたことで感じたメリット、デメリットを紹介します。
電子書籍のメリット7つ
①いつでもどこでも好きな本が読めること
まずはなんと言ってもこれです。
小説やビジネス本、漫画など..Kindle端末一台で、いつどんな場所にいても好きな本を読めること。
私は、以前は電車やバスの中、カフェなどで、Kindleをポケットから出し、本を読んでいましたが、最近はリモートワークとなり外出機会が減ってしまいました。
そうなると、今まで読書に使っていた機会がなくなることになります。(同じような方も少なくないかもしれません)
ただし防水機能があるKindle Paperwhiteがあることで、お風呂タイムを読書の時間に充てることができます。私も外出機会が減ってからお風呂読書の習慣を作ったため、計画的な読書生活を送ることができています。
②目が疲れにくいので、夜もぐっすり眠れること
電子書籍は、スマートフォンなどと同様に目に良くないのでは?と思われる方もいるかと思います。
ただ実際に使っている正直な感想としては、スマートフォンなどとは全く別物で、紙の本と同じ感覚で読める印象です。
以下は漫画を開いているKindle Paperwhiteの画面です。
少し分かりづらいかもしれませんが、紙質に近い感じとなっています。
紙質に近い見た目を実現しているのは、Kindle端末に電子ペーパー技術(E Ink:イーインク)が採用されているからです。
この技術については、E Ink社の紹介動画をご参照ください。
簡単に言うと、文字は実際にインクが使われているため紙の本と同様に目に優しく、長時間の読書でも負担にならないということですね。
実際に他の端末と比べて、大幅にブルーライトカットがされていることが分かります。
出典:style.nikkei.com
以上からKindle端末は目に優しく、寝る直前に読んでもぐっすり眠れることがイメージできるかと思います。
③バッテリーを殆ど気にしなくていいこと
Amazon公式には、バッテリーに関して以下記載があります。
出典:Amazon.co.jp
明るさ設定10、ワイヤレス接続オフで1日30分使用した場合、1回の充電で数週間利用可能。
私は書籍をダウンロードするとき以外は、機内モードにしています。そのため充電は一ヶ月に一度するかしないか、という頻度です。
またKindle Paperwhiteのバッテリーは「micro USB Type-B」が採用されています。
Androidスマホなど広く使われているバッテリーのため、
長期間の外出の際は念のため持ち歩いておくと安心かもしれません。
ちなみにこの記事を執筆している現在、私のKindle端末の電源は残り57%ですが、前回いつ充電したのか忘れました。笑
④自分だけの本棚をつくれること
Kindleは大量の本を保存できる一方で、整理をしないと少し使いにくい反面もあります。
保存されているのが数冊でしたら1画面で見渡すことができるのですが、何冊も増えていくと、どこに読みたい本があるか分からない..という状態に陥ります。
そこで活躍するのが「コレクション機能」です。
コレクション機能を使うと、本屋さんのカテゴリー別陳列のように本棚を整理することができます。
以下流れで「コレクション作成から本の整理、Kindleでの表示」が可能です。
具体的な内容は以下記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
⑤読書習慣の計画が立てやすいこと
Kindleには、画面右下に「どれくらいのページ数を読んだか」が分かるパーセンテージが表示されています。
これは1週間でX冊、1ヶ月でX冊読む、というように、目標冊数を決めながら読書生活を送っている方には特にオススメな機能です。
紙の本でも合計ページ数から逆算して、「今日なXページまで読もう」など計画立てられますが、Kindleのようにパーセンテージで直感的に把握できるのは便利かと思います。
ちなみに私は1週間で1冊を目安に「①月〜土で15%ずつ読み進める ②日曜に残りの10%の完読かつ振り返りをすること」を1セットにして、読書生活を送っています。
⑥文字やレイアウトの設定ができること
電子書籍ならではの嬉しい機能として、文字や画面のレイアウトをカスタマイズ できる点があります。
文字は「テーマ(ゴシックなど)」「太字」「サイズ」の3種類、レイアウトは「方向」「余白」「配置」「行間」の4種類の設定が可能です(本により設定できない項目もあります)。
ゴシックか明朝体、文字サイズ、行間の幅などは、人それぞれ読書する上で感じる快適さに違いが出てくる部分かと思います。
自分の読みやすい見た目にカスタマイズできることは魅力敵ですね。
⑦読書に集中できる
通知を気にせず、読書をすること。
これは私が電子書籍を購入する決め手の一つとして、重要視していた部分です。
実際「本を読むためだけの端末」であるKindleを使ってみて、改めて、集中して本が読めていることを実感します。
「大量の本を1つの端末に」という点だけにメリットを感じられれば問題ない場合は、実際のところスマホやiPadなどでもKindleアプリをダウンロードして本が読めるでしょう。
ただし通知がくるとどうしても気になってしまうもの。
紙の本を読むときの”感じ”は残しつつ、だけどもっと快適な読書体験をするには、読書することに特化した端末であるKindleを検討する価値は十分にあると思います。
電子書籍のデメリット3つ
ここまでたくさんのメリットを紹介しました。
ただし実際に約1年間使ってみて、実際はメリットだけでなくもちろんデメリットもあります。
あくまで私個人が感じたデメリットですが、ご参考になればと思います。
❶カラー表示ができないこと
全てのページがフルカラーの雑誌、巻頭数ページがカラーの漫画、説明イラストがカラーのマニュアル本などは、Kindle端末ではすべて白黒で表示されます。
特にフルカラーであることが殆どの雑誌などは、Kindle端末に不向きです。
どうしてもカラーの本を電子端末で読みたいという場合は、FireタブレットやiPadなどがサイズ的におすすめです。
私も(本当は読書は1台の端末で完結したいものの)雑誌を読むときは、iPadのKndleアプリを使用しています。
❷対応していない書籍もあること
発売して間もない本などは、直ぐに電子書籍化されないケースもあります。
このタイムラグは本によりさまざまで、
最近は紙の本と電子書籍が同時に発売されるケースが多くなっているみたいです。
ただしこういった状況を把握した上で、Kindle端末の検討をする必要があるでしょう。
❸全体的に操作性がスムーズではないこと
主にページ送りなどの画面遷移がスムーズではありません。
こちらの実際に操作している様子を撮影した動画をご覧ください。
ページをタッチしてから、多少のタイムラグがあることがお分かりになるかと思います。
製品の仕様上、仕方のないことではありますが、どうしても日常的に使っているスマホと比較すると、Kindleには反応の遅さを感じてしまいます。
とはいえ、使っているうちに慣れてくるのも事実です。
使い始めは気になるかもしれませんが、継続的に使用して1ヶ月も経てば「Kindleはこういうものだ」と受け入れ、気にならなくなっているでしょう(笑)。私も今では特にストレスなく使用ができています。
Kiindle端末を購入する前に決めるべきこと
最後に、Kindle端末を購入する前に決める必要のある点を解説します。
接続方法は「WiFiのみ」で問題ない?
Kindle Paperwhite・Oasisには、接続プランとして「WiFi」または「WiFi + 無料4G」が選択できます(Kindle Paperwhiteはブラックのみ「無料4G」が選択可)。
これは「WiFi」プランで問題ありません。
「無料4G」とは、常にインターネットに繋がっているプランなので、いつどこでも書籍をダウンロードできる、とうことを表します。
しかし外出先で、次々と書籍をダウンロードするシーンは殆どないかと思います。
もし外出前に、気になる本が数冊ある場合でも、事前にそれらを自宅でダウンロードしてから外出すれば事足りるはずだからです。
また最近は屋外のWiFi接続エリアが充実しています。
キャリア携帯をお持ちの方は「テザリング」を使用してインターネット接続できますので、いざという場合はそれらを使えば問題ないと思います。
「広告つき」と「広告なし」はどちらが良い?
これは色々な意見があるかと思いますが、少しでも安く買いたいことが購入条件にある場合は、
私は「広告つき」で全く問題ないと思います。
広告表示は主に「ホーム画面の下部」と「スリープモード解除時」です。
ホーム画面の下部の広告は、特に操作の邪魔をしないため、1年使った今ではもう「常に下部にあるもの」と認識し、全く気になりません。
スリープモード解除時の広告は、自身が読んでいる本に関連した本の情報を表示します。
これは「こんな本もあるんだな。今度読んでみようかな」など情報収集にもなりますので、広告であることは変わりありませんが、クリックせずに、ありがたい情報として眺めています笑。
ただし「広告つき」を選んだとしても、プラス2,000円です。
高いか安いかは人それぞれだと思いますが「少しでも広告スペースを無くしたい」「毎回広告が出てくることが気になる」など感じる方は、「広告つき」プランを選択しても良いかと思います。
おわりに
ここまで読んでくださりありがとうございます。
メリットに加えデメリットも紹介しましたが、総合的にみると、やはりKindleは快適な読書生活を実現できる、価値あるデバイスだと強く思います。
購入を検討されている方にとって、本記事が参考になれば嬉しいです。