【データ分析】基本ステップ1|まずは”目的”と”目標”の把握から

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ビジネスの現場でよく耳にするデータ分析の重要性。しかしデータ分析とは何か、どう活用すれば良いのかイメージが湧きにくいものです。今回はデータ分析の意味や役割、手順について、5ステップに分けて具体的に解説します。


特に以下のような悩みをお持ちの方は、本記事が解決の一助となれば嬉しいです。


・データ分析は難しいイメージがあるため、内容や手順を具体的に知りたい
・今後自身の業務でデータ分析を始める前に、考え方のベースを身につけたい
・分析ツールの使い方ではなく、分析手順の大枠を把握したい

はじめに



前回は「データ分析の意味や役割」について解説しました。



今回はステップ1として、目的と目標設定の重要性について解説します。


目的と目標の違い − イソップ寓話を参考に


イソップ寓話の「3人のレンガ職人」のお話はご存知でしょうか。


このお話ではある旅人が3人のレンガ職人に出会い、会話をするシーンがあります。



 
旅人「ここで何をしているのですか?」

 

レンガ職人

1人目「レンガ積みに決まっているだろ」

2人目「壁を作っている。この仕事のおかげて俺は家族を養っていけるのさ」

3人目「歴史に残る偉大な大聖堂を造っているんだ」
.


さて、この会話からどのようなことが分かるでしょうか。


それぞれの会話を目的と目標に当てはめると、次のようになります。



 
目標

全員:壁を作ること(レンガを1日●●個積み上げること)


目標

1人目:なし
    .. レンガ積みに決まっているだろ

2人目:生活費を稼ぐこと
    .. 壁を作っている、この仕事のおかげで俺は家族を養っていけるのさ

3人目:後世に残る事業に加わり、世の中に貢献すること
    .. 歴史に残る偉大な大聖堂を造っているんだ 
.



3人とも作業内容は全く同じです。


しかし、1人目の目的は「ただの作業行為」であることに対して、3人目は「意味のあること」であることは明らかです。


ここから目的の立て方の違いで、見えるものが大きく異なるということが分かります。


このお話は主に新入社員に対するモチベーション観点の研修に用いられることが多いようですが、目的と目標設定の重要性も学ぶことができるでしょう。


このお話を踏まえ、目的と目標は次のように表せます。



 
目的:目指している的(行動の理由)

目標:目指している標(的への到達指標)
 



例えば、目的が「健康になること」「売上を上げること」の場合は、次のようなケースが考えられるでしょう。


 
目的:健康になること

最終目標:半年後の体重が65kgの状態

途中目標:来月末の体重が70kgの状態


目的:売上を上げること

目標1:事業Aの今期売上が800万円の状態

目標2:事業Bの今期売上が500万円の状態 
.   


以上のように目的と目標は混合しがちですが、それぞれの意味を適切に捉えて扱うことが大切です。


常に意識すべきこと


ここで次のような目的があったとします。


 
目的:A事業のパフォーマンスが下がった要因を知りたい
 
.  



これを見たとき、気になることとして何が考えられるでしょう?



主に2つの気になることが挙げられます。



1つ目は 「”パフォーマンス”とは何か?」 です。


例えば、売上高・集客人数・利益率・問い合わせ数など多くの指標があります。


これが不明確では見るべきデータが定まりませんね。



2つ目は 「”下がった”とはいつ(何)と比べて、どのくらい下がってるか?」 です。


例えば、比較時期として前年同月・前月、比較対象としてB事業などがあります。


これが不明確では比較時期や対象が定まらず、かつ「下がっている確証」も掴めません。



「目的は何か」の問いを欠かさないこと

そしてその目的が客観的に説明できる内容であることは、常に意識すべきことです。



目標・現状・問題の3つを把握する


目的、目標設定の重要性を書いてきましたが、これらを正しく設定することで何が分かるでしょうか。


ありたき姿を目指すには、そこまでに立ち塞がる壁を越えていかなければいけません。


その壁とは、「ありたき姿と現状の間のギャップ」と言えます。



つまり適切な目的、目標設定をすることで、

目の前にはどんな壁があるのか、どう乗り越えられるのかを検討する段階に進むことができるのです。


そのためにも目的を定めたら、

「ありたき姿(目標)」「問題」「現実の状態」の3つの把握を意識することが大切です。


まとめ


目的と目標の役割を把握した上で、



まず「目的は何か」の問いを欠かさないこと、

そしてその目的が客観的に説明できる内容であることは、常に意識すべきことです。


その上で目標も定めたら、

ありたき姿(目標)と現実の状態から、その間にあるギャップを確認します。



そのギャップが、目標に到達する上で解決すべき「問題」となるわけです。


以上から、まずは適切な目的と目標設定が大切です。


おわりに


ここまで読んでくださりありがとうございます。


データ分析における目的と目標設定の重要性に関する記事は以上となります。


次のSTEP2では、「問題(本記事で出てきた”ギャップ”)の解像度を高めること」をテーマに解説します。



 
・自身の業務で何かしらのデータ分析を行うことになったが、取り掛かり方が分からない

・データ分析に興味があるが、ツールの使い方などではなく考え方の基本を学びたい
 


このような悩みを抱える方にとって、本記事が参考になれば嬉しいです。